エネルギーエコシステム学分野

超臨界流体

 物質には固体、液体、気体の状態がありますが、物質固有の臨界点(臨界温度および臨界圧力)を超えると気液相転移が消失し、超臨界流体になります。超臨界流体は、気体並みの大きな分子運動エネルギーと液体並みの高い密度を兼ね揃えた高活性な流体であり、化学反応場として大きな可能性を秘めています。

 当研究室は様々な溶媒の超臨界流体を用いてバイオマスの分解を研究しています。例えば、超臨界水のイオン積は高いため、無触媒でも木材中のセルロースやヘミセルロースの加水分解が起こり、糖を得ることができます。水以外にも、さまざまな有機溶媒(アルコールなど)の超臨界流体でもバイオマスを分解することができ、溶媒によって分解挙動や得られる生成物も変わります。また、反応装置のタイプもバッチ式、流通式、半流通式など、様々なものを揃えています。

超臨界流体とは?

サファイア窓を通して見た超臨界流体